
不動産契約の「重要事項の説明」。何を説明するのかって思いませんか?
よく分からない内容なうえ専門用語バリバリ。説明の途中で疲れてしまったり飽きてしまいますよね。(実際、いました。)売買契約で1時間、賃貸借契約で30分かかりますからね。
契約する前に「重要事項の説明」について知っておけば、何を言っているのか理解できるかなと思います。
そこで、宅建士の資格を持つたふきが、「重要事項の説明」について、やさしい言葉でう解説をしていきます。
この記事を読んで、落ち着いて重要事項の説明が受けられるよう、お役に立てばと思います。
入居者に対して、これから契約する物件自体の説明し、物件の理解を得ること
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重要事項の説明とは
「3階建てが造れなかったら、この土地買わなかったのに!」「ペットが飼えないのならこのアパート借りなかったのに!」なんてことになったら、お客様は大混乱です。
そんなことにならないよう、契約前に物件自体についての説明をします。
これを「重要事項の説明」といいます。契約するかの判断材料なので、買主・借主に対して行います。
この説明は、宅建業法第35条で定められている事項です。不動産契約を交わす前に、「宅地建物取引士(宅建士)」が対面して必ず行わなければなりません。
お客様から請求がなくても、宅建士は説明の前に宅建士証(運転免許証と同じようなもの)を見せ、重説書面に記名・押印をします。
怠った場合、その不動産屋は業務できなくなり、宅建士は罰金を課せられます。
ただし、不動産賃貸の重要事項説明では、
- お互いが安定した通話が可能
- 文字・音声を十分に認識できる
- 事前に説明書類の送付しておく
が整っていれば、パソコンなどの端末を使っての説明が認められています。
下記画像が重説書類です。
売買契約で約10ページありますので、1ページのみアップします。

出典:公益社団法人 全国宅地建物取引業協会連合会
重説の説明事項
説明事項はたくさんあります。大まかに分類すると以下の事項になります。
1は不動産屋・宅建士の自己紹介、2~6は物件に関する事項、7~9は物件取引(い契約)に関する事項、10はマンションなど集合住宅に関する事項です。
- 1.契約をおこなう不動産屋・宅建士について
- 2.売主・貸主自身について
- 3.不動産の表示等
- 4.物件の権利
- 5.物件の法律に基づく制限
- 6.物件の設備
- 7.売買・賃貸に係るお金
- 8.契約の解除
- 9.損害賠償・違約金・建物の保証
- 10.区分所有建物(マンションのこと)の追加説明事項
その他特別な事項があれば、それも説明します。
それでは、1つずつ見ていきましょう。
契約をおこなう不動産屋・宅建士について
- 契約をしてくれる不動産屋(宅建業者)はどこなのか
- 説明をする宅建士は誰
- 取引態様(この契約は売買なのか貸借なのか)
- 供託所の説明
不動産屋・宅建士ともに、免許番号まで申し伝えます。
また、不動産屋は営業を始めるにあたり、決まった額のお金(営業補償金)を供託所または保証協会(というトラブルを解決する組織機)に預けています。
何らかの理由で不動産屋が取引不可能となった場合、そこからお客様に賠償をするのです。安心して契約できるように説明をします。
売主・貸主自身について
売主・貸主の住所と氏名、売主・貸主は何人いるか、登記名義人と同じか否かを説明します。自己紹介と思ってください。
不動産の表示等
- 物件の所在・住所
- 土地の大きさ
- 住む建物の間取り・大きさ・構造(木造やコンクリート造など)
登記所には、物件の所有者・権利の種類・土地建物の大きさ・構造・図面が記録されています。そこで取り寄せた記録「登記簿謄本・測量図」の内容を説明をします。
- 所在・・・登記簿に記載されている物件がどこにあるのか示した番号
- 住所・・・普段、私たちが郵便で使用したり、住民票に記載の番号
所在は登記で使用する番号で「登記地番」といいます。昔の住所のイメージで。大字(おおあざ)小字(こあざ)が付いていることがあります。
所在と住所を混同しないようにしましょう。
物件の権利
*賃貸借契約は、この事項について参考程度でOK
登記簿謄本の内容に沿って説明をします。所有者の詳しい情報やどんな権利が付いているのかを説明します。
権利の説明はかなり難しいです。
- 所有権・・・これは私の持ち物です!
- 抵当権・・・借金が返せなくなったら、この物件の所有者は変わります。(住宅ローンなど)
- 賃借権・・・この物件はこの人に貸しています。
くらいの説明にしておきます。
ほとんどの契約は所有者と売主・貸主が一致するのですが、まれに異なるケースがあります。気になるようでしたら質問をしましょう。
また、住宅ローンが残っている場合には抵当権が付いていたり、別の人が使用している場合もあります。(これを第三者による占有といいます。)
土地と建物の所有者が異なることもあります。
購入の場合には、注意したい項目です。
物件の法律に基づく制限
*賃貸借契約は、この事項について参考程度でOK
2つの物件に関する大事な法律があります。都市計画法と建築基準法です。
都市計画法とは「計画的な街づくりの方法」を定めた法律です。
例えば、住宅街に化学コンビナートがあったりしたら、安心して生活できませんよね。
そこで、ここではこんな用途の建物なら建ててOKです。ココはNGです。と定めているのです。
建築基準法は、「建物の約束事」です。建物の安全性はもちろんのこと、ここまでの大きさの建物は建ててOKです。などが定められています。
契約後、建て替えを予定している場合にはチェックして下さい。希望の建物が建てられないケースがあります。
石綿使用の有無・耐震診断の有無についても説明します。
その他、土地に接している道路の幅・形状・公道・私道などが記載されています。
また、都市計画法・建築基準法以外の法律で、制限があれば説明します。
物件の設備
飲用水・電気、ガスの供給と排水の設備についての説明です。
- どの会社の電気やガスを使っているのか
- 都市ガスなのかプロパンガスなのか
- 浄化槽はあるか本下水か
- どこに口径何mmの管が埋まっていているのか
整備していない場合には、その見通しと負担金があるのかを説明します。
売買・賃貸に係るお金
売買代金や賃料、手付金、敷金・礼金・更新料について説明をします。
住宅ローンを組む場合には、金融機関・融資金額・借入期間を説明します。
契約の解除
契約はどんなときに解除できるのか、解除できる期限はいつまでかを説明します。
損害賠償・違約金・建物の保証
契約事項が行われなかった(約束を果たせなかった)場合どうするのか、支払済みの手付金・契約金がが返還されるかどうか、違約金が発生するのかの説明をします。
また、引き渡し後、物件に壊れた個所が見つかった場合はどうするのか、どちらが修理費を負担するのかの説明をします。
区分所有建物の追加説明事項
区分所有建物とは、マンション・アパートのことです。
敷地(土地のこと)は所有者で権利を分けますし、みんなで使用する共有部分があります。管理費も支払わなければなりません。
このようなことから、一戸建てや土地にはない事項を説明しなければならないのです。
- 敷地利用権の内容(土地は所有なのか借りているのか)
- 共用部分に関する規約(共用部分の範囲・持分・管理など)
- 専有部分(部屋)の使い方(事務所可・ペット可・リフォームなど)
- 専用庭・バルコニーについての使用権
- 修繕積立金について
- 管理費の額・滞納額
- 建物管理先の氏名・住所(管理会社の名称・所在地)
- 建物の維持・修繕の状況(記録があれば説明する)
土地や共用部分は、専有部分(居住するお部屋)の大きさで、持分が決まります。ちなみに、玄関扉・インターホン・バルコニー・窓ガラスは共用部分です。
賃貸借契約の場合は、専有部分の用途と管理先だけが説明事項になります。
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賃貸借契約だけにある説明
賃貸借契約だけにある説明についてまとめました。
- 契約期間・契約の更新について
- 物件の用途やその他利用制限について(単身のみ・ペット禁止など)
- 物件を管理している会社(いわゆる管理会社)
- 契約終了時に清算されるお金(敷金・保証金など)
- 台所・浴室・トイレなど設備の状況(使用には良好か)
まとめ
- 取引の不動産屋の紹介
- 売主・貸主の紹介
- 契約する物件の説明
- 物件にかかるお金
- トラブル解決法
重要事項の説明は、契約書を交わす最終判断となります.
キチンと説明を聞きましょう。
分からないことがあれば、その場で質問をすることがベストだと思います。
説明が終わると、買主・借主も記名・押印をしなければなりません。記名・押印後は「聞いていない」「説明されていない」は通用しないと心得ておきましょう。
契約のトラブルを実際に体験しています。こんな説明はなかったが多かったです。
マジで大変だった
少しでも引っかかることがあれば、ここで契約をやめることもできるのです。その潔さも大事だとたふきは思います。
重要事項の説明、内容が難しかったですね。
この記事を何度も見返して、勉強してみてください。